パリ、嘘つきな恋と伝筆
嘘、伝筆で初めて描きました。
ネガティブな言葉はまず描くことがありません。
たまーに否定語が頭に浮かんでも、肯定的な言葉に置き換えられないかと考えるようにしているからです。
映画「パリ、噓つきな恋」は、思いついてふらっと映画館に立ち寄り、ぽっかり空いた時間と上映時間がかみ合ったから観ることにしたのです。
映画を事前予約せずに映画館で観るだなんて、初めてかもしれません。
この映画は、ずいぶん前に映画館の上映予告で観た記憶はありましたが、予備知識ゼロ。
何とはなしに着席し、ぼんやりとスクリーンを眺めていました。
期待も何もしていないのに、ロケ地やスクリーンに出てくる数字や、なにか自分にサインを送っているように感じて。
可笑しくって、声をあげて笑うシーンがたくさんあって。
後半はずっと泣きっぱなし。
主人公の生き方に心が震えました。
つかないほうがいい嘘だけど、つかれたくない嘘だけど、ついてもゆるせる「嘘」の背景には愛があるのです。
だから、いろんな「嘘」を筆ペンで描きたくなりました。
漢字はいったい何文字あるのでしょうか。
どう数えるかにもよりますが、17、8万字ともいわれています。
ひらがな50文字、アルファベット26文字のようにすべての伝筆文字を覚えて練習するわけにはいきません。
伝筆中級セミナー漢字編では、漢字をどうとらえてデザインしているか、理論を説明して練習していただいています。
だから、その理論をあてはめれば、どんな漢字も伝筆で描けてしまうのですね。
感覚やセンスに頼っていないのです。
漢字の文字数と同じく、無限大の組み合わせや楽しさがそこにあります。
伝筆は漢字に限らず、再現性に重点を置いてデザインされた文字なのです。
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